Fatores da coxa interna: torção anterior femoral

内股の要因:大腿骨前捻について

子供内股歩行の骨格的な要因と考えられる、『大腿骨前捻』について解説と考察いたします。
一般にヒトには、生下時、30度の大腿骨前捻があると言われています。
そして、骨の成長と筋活動の増加により、この角度は6歳までに15度に減少すると言われている。
(Acta Orthop Scand 54:18-23,1983)

上記イラストは真上から股関節と右足を見たところですが、正常では、15度の前捻がありますが、過剰前捻では、この角度が35度以上になります。この過剰な前捻があると幼少時期には、股関節の関節適合性を得るために、自ら股関節を内旋し足首を内側に回すこと(内股)により調整しているのです。そのことからも、幼少期(6歳ぐらいまで)に多少の内股歩行であっても過度の心配はしなくてもいいと考えます。ただ、この前捻を助長するような姿勢や身体の使い方はできるだけ排除すべきです。その頃の骨は成長板(軟骨)が存在します。思春期(12~18歳)になると成長板から大人の骨へと変貌を遂げます。それまでに正常な成長に繋げていけるようにすべきと考えております。

成長板:骨の末端近くにある「成長板」(骨端線とも呼びます)には軟骨細胞が存在し、これが増えることで骨が長くなり、身長が伸びます。思春期が終わる頃には、この軟骨細胞が骨の細胞に置き換わるため、この段階で成長が終了します。


大腿骨前捻を助長させる一つの身体の使い方として、患者さんに注意してるのが『ぺちゃんこ座り』です。うちの子はやっていないと思われている親御さんも多くお見受けしますが、実際に子供たちに床に座ってもらうと、正座を少し崩したぺちゃんこ座りだったり、横に足を流す横すわりをしていることも少なくありません。お子さんを良く観察してみてください。(内股歩行の子供たちアンケート では、約90%の子供たちはぺちゃんこ座りをしていたか、現在もしています)

 当院の内股歩行のお子さんには、これらの筋骨格系検査の他に機能神経検査を行なっています。この検査は脳のアンバランスをチェックいたします。成長期には、脳は左右の脳が均等に発達していくことが望ましいのですが、例えば、ゲーム時間長かったり、逆に外での飛び跳ねる時間が短かったりすることにより脳への刺激が偏り機能神経の正常な発達を妨げている可能性があります。この機能神経の左右差を取り除くことも、内股歩行の改善には重要と考えております。

 最近、多くの子供達を検査・評価してきた思うのは、内股歩行は、単純な筋骨格系の問題ではなく、成長過程においての神経機能の低下や亢進など複雑な問題が絡み合って起きている可能性があるということです。

■内股歩行の子供たちに対しては、三つの可能性について検査・評価・施術しております。

①筋骨格系に問題(骨盤、股関節、膝関節、足関節など)

②機能神経系の問題(脳の左右バランスなど)

③上記①と②を合わせ持った問題

Responsabilidade escrita: Naoaki Kizu


*出典:筋骨格系のキネシオロジー(医歯薬出版)Donald A.Neumann(por)